「意外」と「以外」
みなさんはこの漢字の使い分けができていますか?
この2つの漢字は、どちらも「いがい」と、
読みますよね。
例えば、
「このゲーム”いがい””と面白い」「あの人”いがい”な面がある」
「この食べ物”いがい”と美味しい」「自宅”いがい”で勉強する」
など、生活の中でいろんな時に「いがい」という言葉は使われています。
「意外」と「以外」
このように漢字の使い方はそれぞれ違いますが、
読み方はどちらも同じ読み方なんですね。
このような漢字の事を、(「異字同訓」いじどうくん)と呼んでいます。
もしくは、同訓異字とも言います。
異字同訓の中には、声を出して読んでみても、
その違いがほとんど分かりません。
一例を挙げてみますと、
「足と脚」や「硬い」「固い」「堅い」などがそうです。
逆にはっきりとその違いがわかる言葉もあります。
例えば、「雲や蜘蛛」などがそれにあたります。
こちらは読み方のイントネーションに違いがありますよね。
しかし、それに引き換え「意外」と「以外」は声を出しても、
違いが分からないですよね・・・。
どうでしょうか?
あなたは、この2つの漢字の違いを知り、
正しい使い分けができていますか?
「以外」と「意外」の意味の違いをしっかり覚えて、
どちらを使えばよいのか迷わなくなるようにしましょう。
それではそれぞれの意味の違いと使い分けを説明します。
ぜひ、参考にしてくださいね。
「意外」と「以外」それぞれの違いは?
漢字を見ればお分かりだと思いますが、
実は、「以外」と「意外」、それぞれの意味はまったく違います。
ただ、どちらも「外」が同じなので、間違いやすいですよね。
まずは、「意」と「以」のそれぞれの意味を確認していきましょう。
それでは順を追って説明します。
・意外:予想外の出来事
・以外:~をのぞいて
という風に理解しておけば大丈夫です。
意味の違いは分かっているつもりでも、
いざPC等で文章入力しょうとすると間違ってしまう…。
でも、この違いがわかれば、これから悩むことなく、
パソコン入力もバッチリ! もう大丈夫ですね(・∀・)
「意外」の意味は「こころ」が・・・?
「意外」という言葉には「こころ」という字が入っている通り、
思いがけない事、言い換えれば「想定外」や「予想外」の事柄に対して使われます。
事実、「意」には、常用漢字表にない読み方ですが、
「こころ」や「おも(う)」という読み方があるんですね。
「意外」の字を分解すると「意の外」となりますが、
この意味は、「考えていた事や思っていた事と違う」
いわば、「思いがけないこと」「予想外の出来事」
などという意味があります。
たとえば、
「この映画は意外に面白かった。
観るまでは「それほどとは思っていなかった」という気持ちですね。
「実際に食べてみると、意外と美味しかった」というのは、
食べてみるまで「本当に美味しかったとは、思っていなかった」
ということが感じられます。
「意外」という意味は、
「思っていたことと違った」ということですね。
「以外」の意味は「〇〇より」
「以外」という漢字を分解してみると、
「以て外」
・・・これではちょっと分かり難いですね。
具体的には、
「~より」という意味があります。
つまり「~以外」なら、~を以て外、という意味になり、
日常で使う言葉に直せば、
・~をのぞいて
・~のほかは
となります。
言い方を変えれば、
「以外」は、「~よりほか」や「ある領域より外側」という意味で、
例えば、ここからは、「関係者以外立入禁止」や「作業服以外の服は着用しない」
などのように使います。
「以外」には「〇〇以外」のように、
「以外」の前にある「〇〇ではないもの」という意味があります。
「〇〇じゃない人」だったり、「〇〇ではない服は着用しない」
という意味になります。
それではそれぞれの使い分けについて、説明していきます。
「意外」「以外」の正しい使い分けは簡単
ここでは、「意外」「以外」の使い分けをしっかりマスターするために、
具体例を会話形式で挙げてみました。
「この前観に行った洋画、意外と面白かったよ」
「うん、俺、邦画以外あんまり見ないんだけど、
洋画もなかなかのもんだよ!見直したよ♪」
「君があんなに楽しそうにしているのは、ちょっと意外だったな」
「そう?主演の〇〇以外にも知っている俳優がいたので意外と楽しかった。」
・・・なんて風に「意外」と「以外」の使い分けをします。
・以外は、「それ以外」
・意外は、「考えていたことと違う結果」
これが違いの基本です。しっかり使い分けしましょう。
まとめ
今回は「意外」と「以外」の意味の違いや、
使い分けのポイントについて紹介しました。
・意外:予想外の出来事
・以外:~をのぞいて
「外」の漢字が同じなので一瞬どちらか迷うことってありますよね。
そんな時は、「以・・・~より」と「意・・・こころ」の意味の違いに、
気づけばすぐにどちらを使うべきか分かります。
このポイントをしっかり抑えておけば、
使い分けに悩むことはなくなります。
今回は以上になります。
ご参考になれば幸いです。
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