「優しい」という言葉は、周囲から好印象を持たれますが、「優しすぎる」は自己犠牲を伴っているようなイメージがあります。
実際、そこまでしなくてもいいのに、と思うほど尽くす人も多く、周囲の顔色を伺いすぎて、自分自身を出せない・本音が言えない人もいて、気遣いで疲れる人もいるほどです。
私達の人格は持って生まれたものもありますが、幼少期からの育ちなどが影響して人格形成されるので、育った環境も大きな影響があるようです。
この記事では、
・優しすぎる人の特徴?
・いつも優しい人の特徴?
・思いやりとやさしさの違いは?
などについて紹介しますね。
「優しすぎる」と周囲に言われて自覚がある人は、自分自身を大切にすることを覚えると、気遣いからの疲れから開放されると思いますよ。
優しすぎる人は育ちは何が違う?
良い人間関係を築いていく上で、優しさは必要不可欠です。
過剰な優しさを身につけている人も多くて、育ってきた環境が影響していることがあります。
過保護な家庭環境
愛情ある家庭環境で育ったら、子供は自然と優しさを身につけます。愛情不足や過保護な環境では、他人に依存する傾向が強くなって、自己主張が苦手になることがあります。
自己主張がないと、自分を犠牲にして人のために行動することもあるため、他人のことを優先することが身についていきます。
このような状況が続くと、自己犠牲が続いていくので、成長とともにストレスがたまり生きづらくなってきます。
悪口や批判を言いにくい
人を傷つけたり、不快にさせるような言動を避ける人が多く、気持ちを表現することが苦手です。集団生活や行動に馴染みやすいですが、自分の気持ちを表現する能力が低下しているので、自己主張ができなくなっていきます。
無理をしやすい
相手のために行動しようと無理をするため、周囲の人から過剰な優しさと思われたり、自分自身の心身が不調になることがあります。
幼少期からの環境で求められていたことを行動に起こしていたことが、成長後も周囲の変化を察知したりして、頑張りすぎてしまうようです。
家庭環境などが大きく影響すると、人格形成を大きく左右します。また、過去にイジメなどのトラブルを経験した場合は、人間関係でトラウマを抱えているので、優しい人・優しすぎる人を演じて自分自身を守る人もいるんですよ。
そして、優しすぎる人が人に対して優しくする気持ちは、
・人に嫌われたくない
・優しくすることが当たり前
などの気持ちが無意識に働いています。
過剰な優しさは自己犠牲の上に成り立ってくるので、対等な人間関係が築けません。
優しすぎる人の特徴は?
優しすぎる人の特徴
穏やかで繊細な性格
穏やかな性格で落ち着いた雰囲気の人が多いです。周囲の人からの印象が良くて、穏やかな人間関係を築きたいと思っています。
人当たりが良い印象ですが、なにかあるたびに周囲へ気遣いをしているので、精神的に疲れていることもありますよ。
自分よりも他人を優先する
周囲のことを気にし過ぎていろいろ尽くしたりするので、自分のことを疎かにしていることが多いです。
ずる賢いタイプの人がそばにいると、都合よく利用されることもありますが、本人はそれに気づかないことがあります。
本音が言えない
穏やかな人間関係を築きたいあまり、自分の主張を抑えることがあります。タイプの違う人から見ると、自分の意見がない人と思われるタイプです。
優しすぎる人は、周囲への配慮ができて、場の空気を乱さない人ですが、自己主張ができなくて自己犠牲の人、とも言えます。
恋愛でも、皆に対して平等に接するので、「いい人」止まりで終わることがあるかもしれませんね。
優しすぎる性格を改善する方法
常に周囲を気にしているので、精神的に疲れることがあるはずです。
優しすぎる人は、自分の気持ちを優先させることも必要ですよ。
自分に自信をつける
自分のために行動することも大切ですよ。
行ってみたい場所ややってみたいこと、場の空気を乱さないよう我慢していたことがあるはずです。
小さなことから始めてみて、自信をつけてみましょう。
自分の気持ちを大切にする
優しすぎる人は、周囲の人を優先に考えてしまいます。自分の気持ちを優先させることも必要です。
自己主張や自分を優先させる発言をあまりしたことがない人には、勇気がいることですよね。
でも、ちゃんと伝えれば周囲は理解してくれますよ。
自分の気持ちを相手に伝えるようにする
発言しないと、誰にも伝わりません。伝え合うことでお互いを理解して、仲を深めていきます。
いい人で終わるだけではなく、この人はこういう人なんだ、と理解してもらえる関係を作りましょう。
自分の気持ちをもっと大切にして伝えることは、人間関係を築く上でとても重要なんですよ。
いつも優しい人の特徴?
裏表のない心の底から「優しい人」の、代表的な特徴を紹介します。
自分にも優しい
「優しすぎる人」にはないものですね。
自己犠牲してまでの人間関係は、本当の友情は存在しません。自分自身にも優しくできる人こそ、周囲への人にも平等に対応できるのではないでしょうか。
相手のために叱ることができる
他人の間違った言動を知ったときに、嫌われるリスクがあっても叱ってくれるのが真の優しさです。間違っていても叱らないのは、嫌われたくない、関係ないから、という打算的な行動です。
他人の価値観や考えを尊重する
人それぞれの考え方や価値観があるのを理解と尊重することができるので、自分の常識を押しつけて否定するようなことをしません。
優しくすることに見返りを求めない
優しい人は、困っている人を見ると放っておけなくて、助けになれば…という気持ちで行動します。あとで大丈夫だったかな?あのとき声をかけていれば…と思い悩むくらいなら、まずは声をかけようと自然と手助けできるような人です。
上記で紹介したようなことを、優しい人は周囲の人達平等に優しさを見せます。
優しさは、その人のことをすべて肯定するだけではなく、時には否定もして叱れる人なんですね。
思いやりと優しさの違いは何?
「思いやり」と「優しさ」って似たようなニュアンスだけど、微妙に意味が違いますよ。
「思いやり」は、他人のために、気遣ったり同情したりする気持ちです。相手の立場に立って考えたり、相手が快適に過ごせるように振るまえる人は思いやりがある人といえますね。
思いやりがないと、相手の立場や気持ちを理解しようとしないで、思ったことを言って、相手を傷つけたり苦しませたりします。
思いやりは、相手がいないと成立できず、その言動ができる人は誰から見ても魅力的に見えます。
「優しさ」は、自分に見返りを求めないで、損得を考えずに相手のためになる行動を進んで行うことです。相手のことを思って、何をすることが相手のためになるか自然に分かるので、何も言わないで行動に移すような人です。
自分の利益を求めず誰に対しても平等に接し、必要ならダメなことはダメと、きちんと叱れるタイプです。
この優しさには、大きく分けると2つのタイプがあります。
・他人を思いやる気持ちから、自然に行える優しさ・自分の立場や利益、気持ちのために行う打算的な表面上の優しさ
優しい人の中には、少ないながらも損得勘定を考えて動く人もいるので、本当の優しさってなんなんだろうと考えてしまう体験をするかも知れません。
・人を見て優しくしたり、冷たい言動をしたりと、態度がころころ変わる
・発言は優しいけど、行動を起こさない人
・発言は優しいけど、人間関係に無関心で、何をしても怒らない人このような人は、
周囲の人達から自分を守るために、打算的な表面上の優しさを演じている可能性があります。
あなたの周りにいる人や、そしてあなた自身も、本当に優しい人なのか、ちょっと気になりますね。
自分自身もその場の状況によっては該当しそうな言動なので、本当の優しさを持つって大変そうです。
まとめ
優しい人と優しすぎる人は、同じ言葉を使っていても、自己犠牲があるかどうかで大きく分かれました。
優しすぎる人は、自己犠牲の上に成り立っています。
人に対して優しいことはいいことですが、時には、周囲から頻繁に頼られたり、ずる賢い人からは利用されることがあります。
優しすぎる人自身も、都合よく使われることもあって、いつかは精神的に疲れ果ててしまうタイプです。
周囲の人と同じくらい自分自身を大切にして、自分の意見を伝える、そしていやなことやできないことは断ることが大切ですよ。
まずは自分の本当の気持ちを、口に出して相手へ伝えてみましょうね。