「社日」は、八十八夜や半夏生と同じ雑節の一つで、
読み方は「しゃにち」です。
社日は、一年に2回あり次の日に行われます。
一度目は3月21日ごろの「春分の日」に最も近い日。
二度目は9月23日ごろの「秋分の日」に最も近い日。
いずれも春分の日と、秋分の日に最も近い、
「戊(つちのえ)の日」を「社日と読んでいます。
ここでは、社日の意味や、読み方、戊(つちのえ)はいつなのか?
そして2021~2022年はいつ?などについてご紹介していきます。
社日の意味は?
社日は、八十八夜や半夏生と同じ雑節(ざっせつ)の一つです。
社日は、
3月21日ごろの「春分の日」と、
9月23日ごろの「秋分の日」に行われます。
「社日」は前述通り、一年に二回あり、
・春の社日を春社(しゅんしゃ、はるしゃ)、
・秋の社日を秋社(しゅうしゃ、あきしゃ)ともいいいます。
春の社日は種まきの時期で、秋の社日は収獲の時期です。
そのため、農業にとって大事な節目とされ、
春の社日では「五穀豊穣」を願い、秋の社日では「収穫を感謝」します。
もともとは中国から伝わった習慣で、
いつごろ日本で広まったのか不明ですが、
古来から八百万の神々を大切にしていた日本人にとって、
「土地の神様を祀ること」
は受け入れやすい習慣だったんでしょうね。
雑節は、二十四節気や五節句以外の、季節の節目となる総称です。
貴族の儀式が庶民に広まった、というものではなく、
生活や農業に照らし合わせて作られているので、
より実際の季節に合ったものとなっています。
また、二十四節気を補う意味も持ち合わせています。
社日の読み方は?
読み方は「しゃにち」です。
春の社日に酒を呑むと耳が良くなるという風習があり、
これを治聾酒(じろうしゅ)という。
島根県安来市社日町などが地名として残っています。
戊(つちのえ)とはどのような日?
ところで、戊(つちのえ)とは、何なんでしょうか。
「戊」は十干(じっかん)のひとつです。
元々中国で使われていたもので、
6世紀半ばにに日本に伝来したといわれています。
十干(じっかん)とは?
五行思想(ごぎょうしそう)の万物は、
木、火、土、金、水の五種類の元素からなるという考えをもとに、
それぞれを10種類の兄(え)と弟(と)に分けられてきました。
・乙(おつ)⇒木(弟)「きのと」
・丙(へい)⇒火(兄)「ひのえ」
・丁(てい)⇒火(弟)「ひのと」
・戊(ぼ) ⇒土(兄)「つちのえ」
・己(き) ⇒土(弟)「つちのと」
・庚(こう)⇒金(兄)「かのえ」
・辛(しん)⇒金(弟)「かのと」
・壬(じん)⇒水(兄)「みずのえ」
・癸(き) ⇒水(弟)「みずのと」
※木、火、土、金、水の元素は、全て五行思想に基いています。
この十干は、一日ごとに割り当てられ、10日間で一巡します。
この中で、戊は「土の徳を供えたもの」とされ、
土地の神様を祀る日として選ばれたと考えられています。
2021年~2022年の社日はいつ?
・3月21日 【春社】
・9月27日 【秋社】
となります。
・3月16日【春社】
・9月22日【秋社】
です。
まとめ
社日というのは土地の神様を祀る日。
この日は、日本各地でその土地の神様を祀る行事が行われ、
その内容はさまざまです。
春分の日や秋分の日は祝日でもあるので気になりますが、
社日はほとんど見かけることがないくらい馴染みがありませんね。
最近は「彼岸行事」は盛大に行われますが、
「社日」は彼岸に呑み込まれてしまって影が薄くなっています。
ご近所の神社に、立ち寄って土地の守護神にお参してはいかがでしょうか。
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